コロンビアをかじる

国家のかたち民族構成および宗教地理条件経済状況、その他というカテゴリーでそれぞれまとめました。古代民族とか結構ワクワクするんだけどなぁ…。

<国家制度> 
 1891年に発効した新憲法では立憲民主制がしかれており、死刑廃止、参政権の男女平等、人身保護令要請権、信仰・集会・労働・思想・教育の自由などが保障されている。 立法権は上院(定員102名、任期4年)と下院(定員166名、任期4年)からなる議会に属し、上・下院とも直接選挙により選出される。上院の被選挙権は30歳以上で公職従事の経験者にあり、下院のそれは25歳以上の者にある。
 政党としては、保守党と自由党が最大の政党として存在し、独立以来、両党の政争と、それに伴う変革が繰り返されてきた。保守党はかつての半封建的勢力の利益を代表し、スペインの植民地支配体制を維持し、現在も大地主や大ブルジョア階級の利益を擁護している。自由党はかつて奴隷労働やカトリック教会の封建的支配に反対する勢力として進歩的性格をもっていたが、現在ではブルジョア階級の利益を代表している。
 司法権は最高裁判所、上級裁判所、行政裁判所、地方裁判所、町村裁判所により行使されている。行政の最高責任は大統領にある。  1957年の憲法修正で、大統領は国民戦線方式(政治休戦)により保守党と自由党の持ち回りと決められたが、74年に通常の選挙が復活、大統領は国民の直接選挙で選出され、任期は4年で、再選は認められていない。地方行政は32県、5特別地区、1首都特別区に分かれる。
 コロンビアは深刻な政治的、社会的問題を抱えており、治安が悪く、アメリカへ密輸されるコカインの大部分はコロンビアからのものであり、メデジン・カルテルやカリ・カルテルとよばれる麻薬業者のシンジケートが牛耳っている。麻薬業者は国際的な非合法ネットワークを背景に、麻薬に関連したテロ事件を繰り返してきた。アメリカは1994年にコロンビア麻薬対策非協力国として経済制裁を課そうとし、この年に発足したサンペール新政権は麻薬テロ対策を推進し、対アメリカ関係の改善と社会経済開発計画を押し進めてきた。

<民族構成および宗教>  
 コロンビアは他のアンデス諸国と違って、メスティソ(白人と先住民との混血)と白人が多数を占める国であり、総人口に占める割合はそれぞれ58%、20%である。
 コロンビアの指導・有産階級はおもに白人とメスティソにより占められている。白人はメデリンおよびマニサレスを中心にセントラル山脈の山間盆地に居住している。
 白人と黒人の混血であるムラートは総人口の14%を占め、海岸平野部や河谷低地に居住している。
 黒人は植民地時代にサトウキビ栽培の労働者として移入され、現在では総人口の4%を占める。
 ほかに、黒人と先住民の混血であるサンボが、総人口の3%を占めている。
 混血をしていない純粋な先住民は総人口の1%を占めるだけで、オリエンタル山脈やエクアドル国境に近いナリーニョ県、とくにパストに集中している。
 コロンビアの住民の78%はアンデス山脈地帯に集中し、17%は海岸地帯に住んでいる。
 ローマ・カトリックはコロンビアで公認されてきた唯一の宗教であったが、1936年には国教の地位を外された。しかし、コロンビアのカトリック教会はラテンアメリカ諸国でもっとも強い勢力を保持しており、住民の90%以上はカトリック教徒である。言語はスペイン語で公用語になっている。
 16世紀ごろまでのコロンビアには、チブチャ、キンバヤ、シヌー、タイローナなど先住民諸部族の高度な文化が存在していた。しかし、スペイン人との混血が進み、政治的な力をもった大きな部族集団や言語的統一が存在しなかったため、先住民の文化はスペイン文化に同化され、共通語としてスペイン語が採用されることになった。コロンビアの伝統的な生活様式を示すものは、農民が着用するルアナというポンチョ式外套(がいとう)と、先住民がかぶるフェルトの山高帽である。  教育制度は初等教育6年が義務制で、さらに4年の中等教育と4年から6年の大学がある。大学は1573年創立のコロンビア大学(ボゴタ)など公立、私立あわせて73校である。

<地理条件>  
 コロンビアは自然の変化が大きく、東西方向の交通が不便なため、経済的にも政治的にも細分されて地域差が著しい。国土は、①カリブ海岸低地・②太平洋低地・③東部平原地域・④アンデス地域に区分できる。

<経済状況>  
 コロンビアは農業が主要産業である。ただし、可耕地は546万ヘクタールで国土総面積の4.8%にすぎない。農業の発展はきわめて遅々としているが、その主要な障害は大土地所有制である。そのことは、土地のない農民が多数いることと、前近代的農業形態が支配的であることも意味している。輸出用農産物としてコーヒー、バナナ、タバコが、国内消費用としてトウモロコシ、小麦、米などが栽培されている。
 コーヒーの生産は世界第2位で、その収穫高は68万4000トン(1994)、世界全体の12.6%を占めている。コーヒーは1850年以降、オリエンタル山脈でプランテーション作物として取り入れられ、コーヒー栽培が開始されたが、コーヒーが重要な輸出農産物になったのは1880年代以降であった。マグダレナ川からメデリンまでの鉄道が開通して、アンティオキア県南西部の火山斜面とカルダス県の土地はコーヒー・プランテーションに変えられていった。そして現在まで、キンディオ県のアルメニア周辺はコロンビアでもっとも重要なコーヒーの産地になっている。ほかに、クンディナマルカ、サンタンデル、ノルテ・デ・サンタンデルの諸県も重要なコーヒーの産地である。
 市価の維持、統制栽培のため、コーヒー生産者連合会が組織されている。また、成熟期を長くするため日陰で栽培し、よく熟したコーヒー豆を手で収穫して、コロンビア・コーヒーの品質は高く保たれている。コロンビア・コーヒーはマイルド種であり、通常ブラジル・コーヒーなどの強い種類のものとブレンドされて用いられている。
 アメリカのユナイテッド・フルーツ社による大規模栽培に始まったバナナは、コーヒーに次いで重要な輸出農産物である。バナナ生産の中心地域はサンタ・マルタ地方からアンティオキア県トゥルボ地方以南へ移動した。トゥルボの南の地域は灌漑(かんがい)を必要とせず、バナナの風倒の被害と病虫害が非常に少ない所である。バナナはおもにヨーロッパ市場に向けて輸出されている。 砂糖生産は1959年に自給可能となり、61年に輸出を実現するとともに国際砂糖協定の一員となった。砂糖の生産量は196万4000トン(1994)である。サトウキビの主要栽培地はカウカ川流域の平野である。
 工業生産は大きく立ち後れている。主要生産物はセメント、砂糖、小麦粉、綿糸などの軽工業製品で、重工業製品はみるべきものはない。しかし、低廉で豊富な水力発電と石炭・石油の利用により、コロンビアの工業は発達しつつあり、コロンビア政府も鉄鉱生産に力を入れ始めている。国民総生産中に占める製造業の割合は約35%であるが、食料品の100%、繊維の90%は国内自給できるようになった。
 地下資源は豊富である。17世紀から18世紀にかけて、ヌエバ・グラナダは世界の主要な産金地域の一つであった。今日でもチョコ川とカウカ川の砂利から金が採掘され、金の生産額はラテンアメリカ第3位、世界第14位である。エメラルドはボヤカ県の鉱山で産し、コロンビアは世界のエメラルドの主要生産国になっている。ほかに銀やプラチナ、岩塩、石炭、鉄鉱石なども豊富であるが、開発はきわめて遅れている。 もっとも重要な地下資源は石油で、埋蔵量は推定で5億5700万キロリットル、石油生産は3366万キロリットル(1995)である。マグダレナ川中流域とカタトゥンボ川流域の油田は過去40年以上にもわたって石油を産出し、国内消費の余剰が輸出されていた。国産の石油は、マグダレナ川中流域やカルタヘナ、バランキヤなどの港湾都市で火力発電の燃料になっている。1966年には、エクアドル国境近くのプトゥマヨ県に新しい油田が発見され、太平洋岸の港湾都市トゥマコまでパイプラインが引かれた。石油化学と石油精製の二大中心はバランカベルメハとマモナールで、ここまで石油と天然ガスのパイプラインが内陸から引かれている。石油利権をもつおもなものは、デ・マレスのコロンビア石油産業、バルコのコロンビア石油会社、ヨンドのシェル石油などである。石油の産出量の増加がコロンビアの経済活性化に大きく寄与し始めている。

<その他>
 コロンビアの古代民族の歴史の全貌は謎に包まれているが、12世紀ごろ種々の地方文化が発展していた。

kei
  • kei
  • 群馬県高崎市出身。第二の故郷は名古屋市。
    貿易会社の南米支社長。公認会計士(日米+コロンビア)。
    都内の大学卒業後、プラントエンジニアリング会社へ入社。そこでコロンビアプロジェクトの一員としてボゴタに駐在することに。コロンビアに惹かれる。コロンビア駐在中にMBA取得。駐在修了後、名古屋の外資系企業の財務Mgrとして勤務するが、大学時代の友人に誘われ、貿易会社の南米担当としてコロンビア移住を決断。現在はボゴタでコロンビア人の奥さんと生活中。趣味はコロンビア料理、読書、ダンス

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