コロンビアで家を借りる!- コロンビア移住編

「コロンビアに移住・駐在・留学で来たけど、家を借りるにはどうしたらよいのだろう?」
実際に家を借りるための手続きに関する情報はあまりないので不安になりますよね。
家が決まらなければ住所不定。ほぼすべての手続きができない、のはコロンビアでも同じです。でも何を基準にして、どういった手続きで借りればいいのか調べてもピンとこず、私も最初は手探り状態からスタートしました。「だれか教えて!」と何度も心の中で叫んだ記憶があります。
今回は、そんな私の経験から「コロンビアで家を借りる」方法を紹介したいと思います!
家を探そう!
皆さんが何を基準にして家を探すのか。経済的な家をお探しなのか、会社・学校から近い家をお探しなのか、それぞれ基準は違いますが、家の探し方は皆さんだいたい同じ方法で行ないます。
コロンビアで家を探す方法は、
1. インターネット
2. 実際に歩いて探す
2種類あります。日本だと大体賃貸仲介業者を通しますが、コロンビアでは大家さんとの直接交渉もできるシステムが残っています。
具体的にどういったものがあるのか、見てみましょう!
インターネットで探す
最近のコロンビアではインターネットで物件を探す方法がメジャーになってきつつあります。
たくさんの賃貸仲介サイトがあるのですが、その中でもメジャーなサイトを紹介します。
日本の賃貸物件サイトよりもシンプルな作りになっているので、スペイン語が分からなくても問題なく調べられると思います。物件数は数あるサイトの中でもトップ3に入るほどメジャーなサイトです。
Fincaraiz.comは物件登録数でトップで、全土に物件情報を持っているので、都市部以外にも十分使用できますのでおすすめです。賃貸物件以外にも別荘やオフィスなどの情報もあります!
こちらのサイトもおすすめです。一軒家とアパートに特化したサイトになっています。シンプルで使いやすいです。
希望すれば仲介業者を間に入れて家探しをすることができます。
実際に歩いて探す
コロンビアでは「実際に住みたい地区を歩いて物件を探す」というのが一般的です。
目印は、アパートの窓に「SE ARRIENDA (APARTAMENTO)」です。
張り紙の下には電話番号が書いてあるので、電話するか、WhatsAppでメッセージを送ってみてください。
「SE VENDE」は分譲です。どうしても気に入った物件なら連絡して「賃貸やってないですか?」と尋ねてみても良いと思います。
では、「どうやって歩きながら探していくのか?」ですが、
- 事前にネットや友人などからの情報をもとに住みたいなと思う地区を3~4か所調べておく。
- 実際に住みたい地区を歩いて「SE ARRIENDA」の張り紙がある家を見つける。その地区に賃貸物件があるか+周りに何があるかがわかるので、歩いてみるべきです。
- 張り紙に電話番号があるので、電話 or WhatsAppして大家さんに内見したいと連絡する。
- 大家さんと現地で待ち合わせて内見。まずは想定している家賃を聞くのがよい。気に入らない箇所があれば、それをダシに軽く家賃交渉しても良い。「日本人」とかいうと値段釣りあげてきますので、言わない。
という要領で良いと思います。
※仲介業者さんを使う場合は、業者さんがやってくれるので、ただ内見に行くだけでよいです。
↓↓ ボゴタでの生活費についてはこちら!
家を探すときの注意点
1. 物件は一軒家でなく、アパートが無難
コロンビアで一軒家(Casa)形式は、防犯上の観点からおすすめしません。
住むのであれば、アパート(Apartamento)の2階以上で、ロビーがあり、警備員さん(Vigilante)が常駐しているところか、平屋建てでも壁で囲われており、警備員さんがいるゲートがあるところにしてください。
一軒家や警備員なしのアパートだと、ドアの取っ手部分などに薬物を仕掛ける手口での昏睡強盗や、宅配業者を装った強盗に入られる可能性があります。
コロンビアの警備員さんは住人と外部業者との取次もしてくれますので安心です。 日本だと、オートロック付きマンションに住む感覚です。
2. 治安を最優先に物件を選ぶ
多少不便な場所にあったとしても、治安最優先で物件選びをしていただくほうが良いです。ただ、コロンビア主要都市の治安に関しては流動的かつ複雑なので、実際にご自分の目でアパートの周りの状況を確認する、その物件の警備員さんに地区の治安状況を聞いてみるのが良いでしょう。(大家さんは良いことばかり言うので、アテになりません)
↓↓コロンビアの治安状況についての記事を参考にしてください!
契約しよう!
契約について
実際に見て回り、内見も済ませて住みたいアパートが見つかったら、早速契約しましょう。近年ボゴタでは都市人口の高まりで住宅需要は急増しています。より有利で安価な条件で契約するためには、善は急げです。
仲介業者さんが間に入ってくれる場合は、あらかじめ契約の懸案事項はクリアになっていることが多いのですが、自力で探した場合は一から大家さんと交渉することになります。あらかじめ設定された値段ではなく、交渉次第で大幅に下げられることがあるのも魅力ですが、自分で契約事項を確認しなければなりません。
コロンビアには、日本のように「敷金・礼金制度」はありません。
!契約に際して、注意点があります。
- 資産や不動産を所有している保証人が2名必要
- 保証人がいない場合には、家賃半年分ほどの保証金が必要 (交渉次第)
コロンビアでは家賃の滞納問題が日常茶飯事で起きますので、大家さんも担保や保証人にはシビアな方が多いです。交渉次第ですが、家賃半年分の保証金差し入れを要求される場合もあります。
契約前 – 借り手の確認事項
借りる側からも大家さんに確認しておきたい事項が10個あります。
- シャワーやキッチン周りは電化 or ガス?
- ガスの場合、給湯器は壊れていないか?
- 水道代の請求書はいつ来るか?
- 前の住人の残債はないか?
- インターネット回線が引かれている会社は?
- 月の管理費(Admon)はいくらか?
- 管理責任者の名前と携帯番号 or WhatsAppは?(マンションの場合)
- ごみの集積場はどこか?いつがゴミの回収日か?
- 経年劣化の場合の費用負担は?
- 工事をしていい日はいつか?
順にみていきましょう。
シャワーやキッチン周りは電化 or ガス?
シャワーやキッチンの調理器具が電気かガスか?は重要です。
内見の段階で電気かガスかを見分ける方法があります。
電気式だと、大体こんな機械がシャワーヘッドについてます。
「ボッチェリーニ」といいます。
コロンビアはガスがとても安いですが、電気代は高いです。
キッチンの火力重視の方は、ガスをおすすめします。
ガスの場合、給湯器は壊れていないか?
日本の当たり前が通じません。普通に何も言わないで貸してくる大家さんがいます。そして、コロンビアでは給湯器はめちゃくちゃ高いうえ、専門業者を呼ばないと修理できないです。「必ず」事前に確認&古い部品交換をしてもらうように大家さんに言いましょう。
↓こんな感じで、コロンビアでは、給湯器は室内に設置されています。
前の住人の残債はないか?
前の住人の残債問題があるところが良くあります。
外国人だと大家さんが、「これくらい安いでしょ」みたいな感覚で残債の肩代わりをお願いしてきたりします。そんな適当なアパートは全てにおいて適当です。借りない、住まない。トラブルのもとです。
どの会社のインターネット回線が引かれているか?
インターネット回線が引き込まれていないプロバイダだと、日本と同様に回線工事から入るので、数日間はネットが使えない状態になります。最近だと各プロバイダが「Mifi」という回線工事不要のUQ-WIMAXのようなものもあるので、面倒だったら回線自体を引かなくても良いと思います。
毎月の管理費(Admon)はいくらか?
警備員さんが常駐するアパートやマンションだと家賃のほかに、月々の管理費(Admon=Administracion)がかかることがあります。
管理費の金額は大家さんに確認しましょう。管理費を払っていないとアパートやマンションの管理者さんからしつこく払うように催促されます。レシートや請求書を出してくれるように頼んでおいたほうが無難です。
管理責任者の名前と携帯番号 or WhatsAppは?
大家さんとアパート・マンションの管理者は違う場合がほとんどです。
何かあった時に連絡&相談できる管理責任者さんの携帯番号やWhatsAppは聞いておきましょう。
ごみの集積場はどこか?いつがゴミの回収日か?
コロンビアのアパートは日本のアパートのようにゴミにうるさくありません。
その代わり入居時にゴミについて全然教えてくれませんので、いつが回収日なのか、集積場はどこなのか?を聞いておいたほうが良いです。だいたいのアパートはごみの集積場がアパート内に設けられています。Recicladorというゴミ拾いで生計を立てる人がむやみにごみを漁らないようにです。
経年劣化&破損の場合の費用負担は?
コロンビアではただいま住宅建設ラッシュですが、ほとんどは分譲用です。
賃貸だと築30年とかのアパートはザラにあります。室内はリノベしてあっても、いろいろなところに経年劣化がみられることがあります。
よく破損するのが、「シャワーヘッド、扉、水道管」です。これらの費用負担は大家さんとの交渉となりますが、事前に契約で取り決めておけば、トラブルや手間も少なく済みます。
工事をして良い日はいつか?
実際に住み始めて家具やテレビを設置するにも、工事や施工できる日が決まっているアパート・マンションが多いです。基本的に平日の日中ですが、アパートごとにルールは異なるので、必ず確認しましょう。
その他困ったときの連絡先は?
その他、緊急の用件の連絡先は聞いておきましょう。大家さんでも対応できないことがありますので、なんでも大家さんに連絡すればいいというものでもありません。
契約書での注意事項
契約書ひな形は、弁護士と一緒に作ったサンプルを上げておきます。
このくらいしつこく書き込んでおけば問題ないと思います。契約書を作っている最中に、弁護士が言っていたことですが、貸手に禁止されていることがあります。以下のことが書いてある契約書は違法ですので、かならず確認してください。
(根拠法令:Ley 820 de 2003 = 2003年法律820号)
賃貸契約法上、貸手に禁止されている行為
- 将来の家賃滞納に対する頭金を徴収すること
- 家主が定期的に訪問して物件の状態を確認すること
- 賃貸人は、賃借人の事前同意なしに不動産を譲渡または転貸すること
- 賃料が不動産の評価額の1%を超えること価格設定を行うこと
- 1年間の増額は、消費者物価指数の100%を超えることはできない
- 公共料金をカバーする保証金は、基本料金の2倍を超えて徴収不可 など
ちなみに、賃貸人に認められた行為は下記のとおりです。
賃貸契約法上、貸手に認められた行為
- 債務保証のための保証人を賃借人に要求すること
- 12か月ごとに賃料を再調整および値上げを行なうこと
- 賃借人による物件の不適切な使用による損害賠償請求権
- 賃借人による物件の転貸(又貸し)による損害賠償請求権
- 公共料金の契約を開始するときの保証金を徴収すること など
契約するには、Cedula de extranjeriaという日本で言うマイナンバーカードが必要になる物件がほとんどです。
↓↓Cedula de extranjeriaの取得方法&VISA情報はコチラの記事を参照
↓↓コロンビアのことを知るなら、こちらの本がオススメです!
いかがでしょうか? コロンビアで一から家を探して、契約するところまで見てきました。私は日本で7回引っ越ししましたが、コロンビアより日本の方がいろいろとややこしいことが多く、手続きも面倒だと思いました。
仲介業者がいることで、日本ではあまり一般的でない家賃交渉をガッツリできたり、単に家を借りる以外にもコロンビアの住宅事情から契約手続きまで流れで知ることができるので、冒険してみたい方は、おひとりで全てやってみてはいかがでしょうか?
コロンビアに移住したい!駐在や留学で来たけど一人で住んでみたい!という方に役立つ情報であれば、うれしいです。
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